2024年6月下旬、梅雨明けが近づいてきた季節。
新幹線を使って約1時間20分、「郡山駅」に到着。
その後、「郡山駅」からバスに乗って「三春町」のバス停に到着。
そこから約10分掛けて歩くと・・・。

三春城に着きました!「二の門跡」の近くにある駐車場から撮影しました。
簡単な歴史解説
戦国時代(田村氏による支配)
築城した時期は明確ではありませんが、現存している資料などから
田村善顕が1504年に築城したと考えられています。
その後、嫡男の田村隆顕が家督を相続しますが、この地域の周辺には
蘆名・相馬・岩城・伊達・佐竹といった有力な大名が存在し、
勢力拡大のために侵略されることがありました。
1541年に伊達氏が侵攻した際は、伊達植宗の娘を正室として迎え
伊達氏と和睦すると同時に従属します。
その後、佐竹氏と蘆名氏に対抗しますが1574年に佐竹氏と蘆名氏が同盟を結び、
小豪族である二本松義継や大内定綱などが反田村派となり、
四方を敵に囲まれるようになりました。
その状況下で田村隆顕は死去してしまい、嫡男の田村清顕が家督を相続します。
その後、佐竹氏や蘆名氏に対抗するために伊達氏に一人娘である愛姫を嫁がせ独立を保ちました。
安土桃山時代(田村氏の改易と一時的な廃城)
1584年に伊達政宗が伊達氏の家督を相続し、この地域を支配するために
積極的に攻めるようになり、田村氏もそれに従いました。
ところが1586年に田村清顕が死去し後継ぎがいなかったことで田村氏の家中が
伊達派・相馬派に分かれて争うようになってしまいます。
その後、伊達政宗によって相馬派は一掃され田村清顕の甥にあたる田村宗顕が城主となりました。
小田原征伐の際は伊達政宗の指示に従って参陣しなかったことで豊臣秀吉の怒りを買い
奥州仕置によって田村氏は改易※されました。
改易後、田村氏が支配していた地域は蒲生氏が支配するようになり、
蒲生氏の与力大名である田丸具直が城主となりましたが、
1595年に豊臣秀吉の命により守山城に移され、同時に廃城となりました。
※改易された田村氏の家中は、その後伊達氏や蒲生氏に仕えた者や
帰農した者などそれぞれの道を歩むこととなりました。
江戸時代(城の復活と支配者の移り変わり)
廃城後、この地域は一時的に上杉氏が支配していましたが、関ヶ原の合戦の後は
蒲生氏が支配するようになり1609年に蒲生郷成が三春城を復活させ城主となりました。
しばらくは蒲生氏が支配していましたが、蒲生忠郷が死去したことで
加藤嘉明の三男にあたる明利が入城します。
その後、1628年に松下長綱が入城し1644年に改易されるまで城主となりました。
この時に改修工事が行われ、近世城郭として生まれ変わりました。
松下長綱の改易後は、秋田俊季が入城し明治維新まで秋田氏が支配するようになります。
戊辰戦争の際には、奥羽越列藩同盟から脱退し官軍に無血降伏したことで
逆族のそしりを受けずに済み落城を免れました。
現代まで
落城は免れましたが、1871年の廃藩置県により廃城となりました。
その後は兵部省の管轄となり、建物や石垣などが取り壊され民間に払い下げられます。
1922年には本丸があった場所は城山公園として、二の丸付近には駐車場が整備されました。
明治時代の取り壊しと大正時代の公園整備によって当時の面影が無くなりましたが、
藩校であった明徳堂の表門は三春小学校の校門として移築され現存しています。
城山公園では駐車場に愛姫生誕の地の碑が建っており、
駐車場から登って行くと本丸跡などを見学することができます。
また、秋田氏時代の居館や武家屋敷があった地域には三春町役場や合同庁舎・公民館などがあり、
現在でも三春町の中枢地域としての役割を担っています。
他の写真

先ほどの駐車場から「二の丸跡」に向かって歩いていきました。
その途中で堀の中を歩いているような場所に来たので写真を撮りました。

「二の丸跡」に着きました。現在では、児童公園となっています。
なお、私が行った時は誰1人居ませんでしたw

そのまま道なりに進んで、「裏門跡」を通じて「本丸跡」に着きました。
「裏門跡」を登った直後の場所は広場になっており、
左に見える東屋には名城100選のスタンプが置いてました。

「本丸跡」の奥には「三階櫓跡」がありました。
現在ではベンチだけが残っており、見下ろすと三春町役場が見えました。

「本丸跡」には先ほどの広場の他に、当時の藩主が住んでいた「屋敷跡」があります。
現在では「広間跡」や「台所跡」などが分かる柱が建っています。

「屋敷跡」を散策した後、降りて行くと「搦手門跡」に着きました。
名前の通り、細い道で急な坂道が続いていました。

その後、一周して「三の丸跡」に着きました。
現在では近くに柱が建っているだけで、写真のような広場だけとなっていました。
スタンプ設置場所と御城印販売場所
スタンプ設置場所:①三春町歴史民俗資料館 ※開館時のみ押すことが出来ます。
②三春城・本丸跡 ※24時間押すことが出来ます。
御城印販売場所:①三春町歴史民俗資料館 ※受付にて購入出来ます。
②三春きたまち蔵「TENJIN」
アクセス
交通機関①:1.東京駅から郡山駅まで、「新幹線」で約1時間20分
2.郡山駅から南町(バス停)まで、「バス」で約35分
3.南町(バス停)から現地まで、「徒歩」で約10分
交通機関②:1.東京駅から郡山駅まで、「新幹線」で約1時間20分
2.郡山駅から三春駅まで、「列車」で約15分
3.三春駅から現地まで、「徒歩」で約35分
終わりに
あれから、約1年ほど経ちました。
この時は、6月下旬だったのもあり暑くなるという予報がありましたが、
幸い曇っていたのでそこまで暑くありませんでした。
(その代わり、湿気があったので蒸し暑かったですがw)
なお、城自体は公園だったのもあり散策しやすかったです。
ただ、通行止めの場所もあったので、全て見学することができませんでした。
なお、午後には違う場所にも行っています。
それについては、明日記事にして投稿しますので、お楽しみに!
どこかのタイミングで再度行こうと思います。
その時は、城跡だけでなく資料館や現存している明徳堂の表門も見学しようと思います。
・・・さて、今日はここまで。次回も、お楽しみに!
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