※七尾城 の続きとなります。
七尾城を散策した後「金沢駅」まで戻り1泊。
次の日「金沢駅」から電車に乗り、約45分掛けて「鶴来駅」に到着。
「鶴来駅」の近くにあった「白山市鶴来支社」にて電動自転車を借りて
そこから約1時間30分掛けて走ると・・・。

鳥越城に着きました!
今回は、駐車場から少し歩いた場所にあった「後三の丸跡」で撮影しました。
簡単な歴史解説
室町時代(加賀の一向一揆)
北陸地方では、本願寺門徒(一向衆)を中心に国人衆と農民による一揆が各地で起きていました。
その際、富樫政親という人物がこの一向一揆を鎮圧するために門徒弾圧を行い、
加賀国の門徒たちは弾圧を避けるために越中国へ逃亡します。
その後、富樫政親は加賀国の支配者として認めてもらうために
室町幕府9代将軍による六角高頼の征伐に従軍すると共に、
越中国砺波郡にいる石黒光義と結んで門徒の弾圧していました。
ところが、越中国にて一向一揆が発生し石黒光義が討死してしまいます。
また、従軍による戦費が拡大してしまったことで国人衆が反発し、
越中国から来た門徒たちと手を組みます。
そして、1488年に一向一揆衆が富樫泰高という人物を守護として擁立し、
一揆を起こして高尾城に籠っていた富樫政親を討ち取りました。
この年から、加賀国は「百姓の持ちたる国」と呼ばれるようになりました。
安土桃山時代(築城と織田氏による討滅)
一向一揆衆は尾山御坊を拠点に加賀国を支配していましたが、
1570年の長島一向一揆を機に織田信長との対立が始まりました。
その後、織田信長が加賀国にいる一向一揆衆の討滅を行い始めたので、それに対抗するために
1573年頃に築城し、白山麓山内惣庄の旗本であった鈴木出羽守を城主にしました。
その後も抵抗を続けていましたが、1580年に織田氏家臣の柴田勝家によって落城します。
落城後は織田氏が管理していたものの、一向一揆衆との間で攻防戦が続いていました。
そして、1582年に織田氏家臣の佐久間盛政によって一向一揆衆は鎮圧されました。
鎮圧後、一向一揆に加担した三百人余りが磔にされ処刑されました。
(また、処刑と同時に廃城になったと思われます。)
現代
廃城となったまま放置されていましたが、昭和に入ると発掘調査が行われました。
そして、1985年に大日川を挟んで対岸に位置する二曲城と共に国の史跡に指定されました。
1990年には史跡公園として整備され、1995年から1996年にかけて
本丸の発掘調査が行われます。
そして、その発掘調査を基に本丸門や土塁などが復元されました。
現在は大雨により2025年7月頃まで登城できませんが、川を挟んで反対側にある
「白山市立鳥越一向一揆資料館」にて当時の歴史を知ることができます。
他の写真

「後三の丸跡」からの反対側に道があったので、それに沿って歩くと「中の丸跡」に着きました。
この場所は縦長に造られた曲輪であり、映画の撮影に使われています。
(角度が悪いので映画の撮影場所かどうか分かりにくいですが、まあ許してねw)

先ほどの写真にも少し写っていましたが、こちらは「桝形門」と呼ばれる復元された門です。
この先にも門があり、その門との間には【桝形】と呼ばれる防御施設がありました。

「桝形門」をくぐり、桝形の中で「本丸門」を撮影しました。
こちらも復元ではありますが行った当初は工事をしており、くぐることができませんでした。

近くにあった階段を登って「本丸跡」にたどり着きました。
このように礎柱が建てられており、当時の建物の大きさや役割などを知ることができます。

反対側を見ると、麓の景色が眼下に広がっていました。
田畑が多く山に囲まれていますが、晴れていたのもあり緑が綺麗に映えていました。

「中の丸跡」には復元された「中の丸門」がありました。
その先にも道がありそうでしたが、時間の都合で行くのを止めました。

「二の丸跡」に着きました。この曲輪は「中の丸跡」とつながっています。
なお、この先に「三の丸跡」がありますが、あまり整備されていなかったので行くのを止めました。

帰る際に「後二の丸跡」に立ち寄りました。こちらは規模が小さい曲輪でしたが、
当時は建物があったとされており礎柱が作られていました。

電動自転車に乗って降りている途中で「出丸跡」があったので撮影しました。
名前通り城の正面にあり、離れていましたが防御施設として機能していました。
スタンプ設置場所と御城印販売場所
スタンプ設置場所:鳥越一向一揆歴史館
※受付窓口にて押印できます。(入館料が必要。)
※休館日の時は、「鳥越市民サービスセンター」にて押印できます。
御城印販売場所:鳥越一向一揆歴史館 ※受付にて購入出来ます。
アクセス
交通機関①:1.東京駅から金沢駅まで「新幹線」で約2時間30分
2.金沢駅から鶴来駅まで、「電車」で約45分
3.鶴来駅から現地まで、「自転車」で約1時間30分
交通機関②:1.東京駅から金沢駅まで「新幹線」で約2時間30分
2.金沢駅から鶴来駅まで、「電車」で約45分
3.鶴来駅から三坂(バス停)まで、「バス」で約30分
4.三坂(バス停)から現地まで、「徒歩」で約30分
終わりに
あれから、約3年ほど経ちました。
一応、バスが出ていますが本数がかなり少ないので、じっくり散策したいと思い、
この時は電動自転車を借りて走りました。
行くまでは遠かったですが、自転車専用の道が整備されていたので
スムーズに行くことができました。
また、途中で遠くにある白山を見ることができました。
(しかも、手前には小麦畑があり、黄金と白銀のような美しさがありました。)
ただ、行った後の梅雨の時期に登城できないほどの大雨が降り、
現在も(記事が投稿された時点では)登城口が閉鎖されています。
なお、公式サイトによると今年の7月頃には登城できるようになる予定です。
余談ですが、これで石川県の名城・続名城を全て制覇しました。
3ヵ所だけでしたが、この鳥越城が一番行くのが大変でしたw
白山に1度行く予定がありますので、その時に再度登城しようと思います。
また、その際には「二曲城」も行ってみようと思います。
・・・さて、今日はここまで。次回も、お楽しみに!
コメント